気血水のめぐりが止まると、そこに病気(症状)が現れます。
漢方では、病名で治療するのではなく、現れた症状により、気血水のどのめぐりが異常なのか?を判断します。
「気」(き)とはからだのエネルギー源のことです。
気は人間のからだの中をめぐっているもので、それがどこかで停滞すると、病気になったり、症状が出る、と考えます。
「血」(けつ)は血のことです。
血の流れが滞ると、「お血」を招きます。お血とは、血のめぐりが悪く、血液がドロドロになっている状態のことです。
「水」(すい)は水分のことです。
食べ物や飲み物が体内で消化され、吸収される栄養分も「水」に入ります。 体内の水分には、血液中の水分や肌の保湿水分など体に利用される有益なものと、尿や汗などの体外に排出されるべき利用できない水分の2種類があります。この不必要な水分がうまく排出されずに体内に溜まってしまうと「水毒」となって体に悪影響を与えます。
①望診(ぼうしん)
患者を望み見て、血色、体つきの強弱、舌の状態などから診察します。
②聞診(ぶんしん)
声,咳,呼吸音などの音を聞き,さらに口臭や体臭の匂いなどにより診察します。
③問診(もんしん)
患者の話を聞き、また本人の自覚症状などから診察します。
④切診(せっしん)
患者の体に直接触る方法で,脈やお腹の状態を見るなどして診察します。
「酸味」は、血液の流れをさらさらにする作用があります。 |
酢・モモ レモン・ミカン・ゆず・トマト 青梅・りんご・ぶどう・ ヨーグルトなど |
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「苦味」は、炎症をおさえる作用があります。 |
らっきょう・コーヒー ごぼう・たけのこ・ビール ぎんなん・クロレラ |
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「甘味」は、調和、補う作用があります。 |
牛肉・鶏肉・エビ・かぼちゃ レンコン・ハモ・ナマコ バナナ・みかん・大根・きゅうり なす・ほうれん草・にんにく(加熱) 砂糖・ハチミツ・豚肉・大豆 |
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「辛味」は、発散作用と循環をよくし温める作用があります。 |
とうがらし・にら・わさび・酒 コショウ・山椒・にんにく(生) 大根 かぶら・さといも |
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「鹹味」(塩辛み)は、ものを和らげ、潤す作用があります。 |
牛肉・鶏肉・エビ・かぼちゃ レンコン・ハモ・ナマコ バナナ・みかん・大根・きゅうり なす・ほうれん草・にんにく(加熱) 砂糖・ハチミツ・豚肉・大豆 |
酸味には甘味、甘味には鹹味、鹹味には苦み、苦みには辛味、辛味には酸味
制御しあうことによって、互いの行き過ぎを防ぎ、バランスを保っています。自分の体質に合わせて、バランスよくとるように心がけましょう。