★ここにあげました処方、分類方法等は一例にすぎません。
実際には、個々の複合体質により、処方が決定されます。詳しくはご相談下さい。

  • 鼻づまりタイプ

    【症状】
    風邪をこじらせ、鼻づまりがひどく、黄色っぽい粘りのある鼻汁が出て、頭が重く肩の凝り、目の充血やかゆみなどがあり、時には臭いも感じなくなる時がある。慢性に経過すれば副鼻腔炎や蓄膿などに移行しやすい。膿汁が蓄まり鼻づまりがひどく、鼻よりの呼吸も出来なくなります。

    処方 鑑別ポイント
    葛根加辛夷川きゅう湯 首、肩の凝り
    鼻淵丸 蓄膿症
  • 鼻水タイプ冷え症の人

    【症状】
    もともと手足の冷えが強く、顔色も青白い寒がりな人で、なみだ目になったり、ポタポタと流れ落ちるような多量の鼻水が出るタイプ。

    処方 鑑別ポイント
    麻黄附子細辛湯 寒気、冷え性の人
    苓甘姜味辛夏仁湯 胃腸の弱い人
  • 鼻水タイプ

    【症状】
    寒邪に当たったり、日頃より水分代謝機能が低下している人で、くしゃみ、水っぽい透明な鼻水などがひどく、涙も出て苦しいタイプ。春先に多いアレルギー性鼻炎です。

    処方 鑑別ポイント
    小青竜湯 くしゃみ、水っぽい鼻水、なみだ眼
  • 慢性鼻炎蓄膿症タイプ

    【症状】
    長年、鼻炎で悩まされ、ほぼ諦め気味の人。点鼻薬を使っても一時しのぎで毎日、頭が冴えずボーとして勉強、仕事に身が入らないで困っている人。臭いも感じないか、膿汁の臭いがする。顔色の浅黒い解毒証タイプ。

    処方 鑑別ポイント
    荊芥連翹湯 筋肉質で皮膚浅黒い
    手足の裏に油汗多い、蓄膿症、慢性鼻炎、中耳炎、扁桃炎、にきび
    鼻淵丸 蓄膿症、後鼻漏、臭いがわからない
アレルギー性鼻炎・・・根本的な原因となる体質を改善しなければ根治できません。体質改善の為の鍵を握るのは「脾と肺と腎」です。最近のアレルギー性鼻炎になりやすい人は、消化器系を司る「脾」が弱く、冷やしている人が多く、肺、腎への陽気補給が出来ません。その為、肺、腎機能低下により免疫力が低下しています。
根本的な体質改善には、胃腸機能を丈夫にし、呼吸器系の働きを高める補中丸や免疫力を高める衛益顆粒などとの併用療法が必要です。又、腎機能を高めるハ仙丸などの補腎陰が必要な方もおられます。